新理事長挨拶

合掌

 2007年、少林寺拳法創始60周年・東京進出50周年のメモリアルイヤーが始まりました。
 東京都少林寺拳法連盟では、連盟の会長、副会長、顧問、勤続25年を超え連盟の活動に対し貢献のあった支部長などに感謝状を贈ることから、この周年事業をスタートさせました。
 少林寺拳法の先人・先達のへの尊敬と感謝を忘れず、その思想と技法を、次代へと継承、発展させていくことが、これからのわれわれの課題となります。
 一方、団塊の世代が退職を迎え、少子高齢化が現実のものとなってきている今、ゆとり教育の見直しから、塾や、クラブ活動、サッカー、野球といった人気スポーツに子どもたちの時間が割かれ、大人たちも日々の暮しに追われ、少林寺拳法を修行する拳士の数は、右肩下がりとなってきています。
 しかし、考えてみてください。開祖・宗道臣師が四国の片田舎で、内山滋師が東京で道を説かれたときに、それほど人の暮らしと時間に余裕があったのでしょうか?
 金も物もない時代、金と物はあっても、心が満たされぬ飽食の時代。いずれのときにあっても、人の心が求める「安心」を提供するものとして、「拠り所」として、少林寺拳法の価値は、時代を超えて輝き続けていくものなのではないでしょうか?
何もないところから始まった少林寺拳法は、先人たちの努力により、あの少林寺拳法といわれるほど著名なものとなっております。
 こうした財産の上にあぐらをかいて、こんな時代、人は集まらないとぼやいているだけでは、何の進歩もありませんし、努力とくふうを忘れた組織は滅びへの階段を駆け下りているものであり、そして何よりも、われわれ自身の修行の自己否定にほかなりません。
 今、このときにこそ、再び、“行け行けどんどん”であった創成期の熱気をよみがえらせ、まずは、支部を、拳士を、増やしていきましょう。
 今年の審判員・考試員講習会の受講者は、昨年より100人以上が増え、581人にも上りました。開創当時より、指導者をつくると言い続けてきた団体が、支部長はたいへんそうだと、しり込みをする高段者ばかり増やしているのは、大いなる自己矛盾です。
 支部長も、それを支える幹部拳士も、皆が楽しめる少林寺拳法という基本に立ち帰って、頑張っていきましょう。
 世の中には、三つのことしかありません。
 やっていいこと、悪いこと、そして、やらなければならないことです。
 人として、善悪の区別を身につけ、困難に立ち向かう。少林寺拳法で得た楽しみを、世に伝え、広める、日々是好日。このメモリアルイヤーが、すべての拳士の転機となることを願ってやみません。

合掌再拝 

東京都少林寺拳法連盟 
理事長 大屋昭夫  


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